
しあはせ融けし渓流に 大坪命樹第四歌集(文藝同人無刀会)
源氏物語の世界に憧れて短歌を始めたために、古文を多く取り入れた詠み方だが、現代語との折衷の具合が、大坪の個性として色濃く現れ出ていることだろう。描かれる世界を読み取ることができたなら、大坪の感じたままの感動が、なまなましく再現されるに違いない。
書名は、上高地に行ったときの歌に、
川原へと下りて清水を手に触る 穂高を偲ぶ美(い)しき冷たさ
とあるところから、雪解け水を捩って付けた。
長歌を含めて198首を収載。
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「癲狂恋歌」
統合失調症で小説家志望の若い男女が、ある日東京で邂逅する。それぞれの思いや人生を抱えてきた二人だったが、二人は奇矯な縁を結び、同居することになるのだが……。大坪命樹が愛妻藍崎万里子に捧げた、当事者の恋愛ストーリー。
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大坪 命樹
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